第4章 債権の内容の変更、免除等(第24条―第33条)/国の債権の管理等に関する法律(債権管理法)


(昭和三十一年五月二十二日法律第114号)

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最終改正:平成一五年七月一六日法律第117号

(最終改正までの未施行法令)
平成十四年六月十二日法律第65号(未施行)
平成十五年七月十六日法律第117号(未施行)
 

   第4章 債権の内容の変更、免除等

(履行延期の特約等をすることができる場合)
第24条  歳入徴収官等は、その所掌に属する債権(国税徴収又は国税滞納処分の例によつて徴収する債権その他政令で定める債権を除く。)について、他の法律に基く場合のほか、次の各号の一に該当する場合に限り、政令で定めるところにより、その履行期限を延長する特約又は処分をすることができる。この場合において、当該債権の金額を適宜分割して履行期限を定めることを妨げない。
 債務者が無資力又はこれに近い状態にあるとき。
 債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、その現に有する資産の状況により、履行期限を延長することが徴収上有利であると認められるとき。
 債務者について災害、盗難その他の事故が生じたことにより、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であるため、履行期限を延長することがやむを得ないと認められるとき。
 契約に基く債権について、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、所定の履行期限によることが公益上著しい支障を及ぼすこととなるおそれがあるとき。
 損害賠償金又は不当利得による返還金に係る債権について、債務者が当該債務の全部を一時に履行することが困難であり、かつ、弁済につき特に誠意を有すると認められるとき。
 貸付金に係る債権について、債務者が当該貸付金の使途に従つて第三者に貸付を行つた場合において、当該第三者に対する貸付金に関し、第1号から第4号までの一に該当する理由があることその他特別の事情により、当該第三者に対する貸付金の回収が著しく困難であるため、当該債務者がその債務の全部を一時に履行することが困難であるとき。
 歳入徴収官等は、履行期限後においても、前項の規定により履行期限を延長する特約又は処分(以下「履行延期の特約等」という。)をすることができる。この場合においては、既に発生した延滞金(履行の遅滞に係る損害賠償金その他の徴収金をいう。以下同じ。)に係る債権は、徴収すべきものとする。
 歳入徴収官等は、その所掌に属する債権で分割して弁済させることとなつているものにつき履行延期の特約等をする場合において、特に必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、当該履行期限後に弁済することとなつている金額に係る履行期限をもあわせて延長することとすることができる。

(履行期限を延長する期間)
第25条  歳入徴収官等は、履行延期の特約等をする場合には、履行期限(履行期限後に履行延期の特約等をする場合には、当該履行延期の特約等をする日)から五年(前条第1項第1号又は第6号に該当する場合には、十年)以内において、その延長に係る履行期限を定めなければならない。ただし、さらに履行延期の特約等をすることを妨げない。

(履行延期の特約等に係る措置)
第26条  歳入徴収官等は、その所掌に属する債権について履行延期の特約等をする場合には、政令で定めるところにより、担保を提供させ、かつ、利息を附するものとする。ただし、第24条第1項第1号に該当する場合、当該債権が第33条第3項に規定する債権に該当する場合その他政令で定める場合には、政令で定めるところにより、担保の提供を免除し、又は利息を附さないことができる。
 歳入徴収官等は、その所掌に属する債権(債務名義のあるものを除く。)について履行延期の特約等をする場合には、政令で定める場合を除き、当該債権について債務名義を取得するため必要な措置をとらなければならない。

(履行延期の特約等に附する条件)
第27条  歳入徴収官等は、履行延期の特約等をする場合には、次に掲げる趣旨の条件を附するものとする。
 当該債権の保全上必要があるときは、債務者又は保証人に対し、その業務又は資産の状況に関して、質問し、帳簿書類その他の物件を調査し、又は参考となるべき報告若しくは資料の提出を求めること。
 次の場合には、当該債権の全部又は一部について、当該延長に係る履行期限を繰り上げることができること。
 債務者が国の不利益にその財産を隠し、そこない、若しくは処分したとき、若しくはこれらのおそれがあると認められるとき、又は虚偽に債務を負担する行為をしたとき。
 当該債権の金額を分割して履行期限を延長する場合において、債務者が分割された弁済金額についての履行を怠つたとき。
 第17条各号の一に掲げる理由が生じたとき。
 債務者が第1号の条件その他の当該履行延期の特約等に附された条件に従わないとき。
 その他債務者の資力の状況その他の事情の変化により当該延長に係る履行期限によることが不適当となつたと認められるとき。

(履行延期の特約等に代わる和解)
第28条  歳入徴収官等は、前4条の規定により履行延期の特約等をしようとする場合において、民事訴訟法(平成八年法律第109号)第275条の和解によることを相当と認めるときは、法務大臣に対し、その手続をとることを求めるものとする。

(市場金利の低下による利率の引下)
第29条  歳入徴収官等は、その所掌に属する貸付金に係る債権その他の契約に基く債権に係る利息(延滞金を含む。)で、その利率(延滞金の計算の基準となつている割合を含む。以下この条において同じ。)が一般金融市場における金利に即して定められたものについて、当該金利が低下したことにより、その利率を維持することが不適当となつたときは、これを是正するため必要な限度において、その利率を引き下げる特約をすることができる。

(更生計画案等についての同意)
第30条  法務大臣は、国の債権について、破産法(大正十一年法律第71号)の規定により債権者集会において申立てのあつた強制和議の条件、民事再生法(平成十一年法律第225号)の規定により決議に付された若しくは付されるべき再生計画案若しくは変更計画案(同意再生の場合にあつては裁判所に提出された再生計画案)又は会社更生法(平成十四年法律第154号)若しくは金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第95号)の規定により決議に付された更生計画案若しくは変更計画案がこれらの法律の規定に違反しないものであり、かつ、その内容が債務者が遂行することができる範囲内において国の不利益を最少限度にするように定められていると認められる場合に限り、これに同意することができる。

(和解等)
第31条  法務大臣は、国の債権について、この法律その他の法令の規定により認められた内容によるほか、法律上の争がある場合においては、その争を解決するためやむを得ず、かつ、国にとつて当該債権の徴収上有利と認められる範囲内において、裁判上の和解(以下「和解」という。)をし、又は民事調停法(昭和二十六年法律第222号)による調停(以下「調停」という。)に応ずることができる。ただし、債権の性質がこれに適しない場合は、この限りでない。

(免除)
第32条  歳入徴収官等は、債務者が無資力又はこれに近い状態にあるため履行延期の特約等(和解又は調停によつてする履行期限の延長で当該履行延期の特約等に準ずるものを含む。以下この条において同じ。)をした債権について、当初の履行期限(当初の履行期限後に履行延期の特約等をした場合は、最初に履行延期の特約等をした日)から十年を経過した後において、なお債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、かつ、弁済することができることとなる見込がないと認められる場合には、当該債権並びにこれに係る延滞金及び利息を免除することができる。
 前項の規定は、第24条第1項第6号に掲げる理由により履行延期の特約等をした貸付金に係る債権で、同号に規定する第三者が無資力又はこれに近い状態にあることに基いて当該履行延期の特約等をしたものについて準用する。この場合における免除については、債務者が当該第三者に対する貸付金について免除をすることを条件としなければならない。
 歳入徴収官等は、履行延期の特約等をした債権につき延納利息(第26条第1項本文の規定による利息をいう。以下同じ。)を附した場合において、債務者が当該債権の金額の全部に相当する金額をその延長された履行期限内に弁済したときは、当該債権及び延納利息については、債務者の資力の状況によりやむを得ない事情があると認められる場合に限り、当該延納利息の全部又は一部に相当する金額を免除することができる。

(延滞金に関する特則)
第33条  国の債権(利息を附することとなつている債権及び特別の法律において延滞金に関する定のある債権を除く。以下この条において同じ。)に係る延滞金は、履行期限内に弁済されなかつた当該債権の金額が千円未満である場合には、附さない。
 国の債権及びこれに係る延滞金については、弁済金額の合計額が当該債権の金額の全部に相当する金額に達することとなつた場合において、その時までに附される延滞金の額(その時までに徴収した金額を含む。以下この条において同じ。)が百円未満であるときは、当該延滞金の額に相当する金額を免除することができる。
 国立学校の授業料に係る債権その他政令で定める国の債権及びこれらに係る延滞金については、弁済金額の合計額が当該債権の金額の全部に相当する金額に達することとなつた場合には、政令で定めるところにより、その時までに附される延滞金の額に相当する金額の全部又は一部を免除することができる。

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